2月17日(ブルームバーグ):米ジョージア州の銀行、サントラスト・バンクスの株式への著名投資家2人の姿勢は180度異なる。米住宅ローン市場の破たんを見込んで多額の利益を上げたジョン・ポールソン氏が同社の筆頭株主になったのに対し、ウォーレン・バフェット氏は持ち分を減らしている。
16日の当局への届け出によると、ニューヨークに拠点を置くヘッジファンド運営会社ポールソンは昨年10-12月(第4四半期)にサントラスト株を買い増し、同12月31日時点の保有比率は6.1%となった。保有株式数は、昨年9月30日時点の150万株から約3040万株に増加した。一方、バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは持ち分を22%減らし、保有比率1%未満の240万株とした。
ポールソン氏は、2007、08年の米住宅ローン市場の破たんを予見して巨額の利益を上げた後、昨年は住宅価格の落ち込みによって最も大きな打撃を被ったバンク・オブ・アメリカ(BOA)やウェルズ・ファーゴなどの一部銀行に投資した。サントラストは、南東部の融資の焦げ付きに伴い、昨年は15億6000万ドル(約1410億円)の赤字となった。ポールソン氏はサントラストと競合する米地銀リージョンズ・ファイナンシャルの持ち株は減らした。
モーニングスターのアナリスト、ジェイミー・ピータース氏は、「バフェット氏の銀行株のリストを見ると、そのほとんどが魅力的だ」と指摘した。これとは対照的に「ポールソン氏はサントラスト株を買うために、リージョンズ株を売った」と説明した。モーニングスターはサントラストとリージョンズの投資判断をいずれも「買い」にはしていない。
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