9月9日(ブルームバーグ):投資家マーク・ファーバー氏は9日、米経済について、政府支出と低金利によって赤字が「非常に高い水準」にとどまり、インフレを加速させるとの見通しを示した。
ファーバー氏は、インターネット配信のプレゼンテーションで、米金利は「人為的に低水準」が維持され、「長期にわたりゼロ金利付近」にとどまると指摘。「赤字は非常に高い水準を維持し、将来的にインフレ加速をもたらす」との見通しを示した。
同氏はまた、米連邦準備制度理事会(FRB)は景気を後押しするため「紙幣の増刷」を続ける公算が大きいと指摘。これと低金利との組み合わせが、ドル安を促がすことになるとの見通しを示した。
ファーバー氏は「赤字の穴埋めが必要なため、FRBの紙幣増刷は過去に例のない規模になる」と指摘。増刷された紙幣は投機的資産に向かうため、「景気が弱ければ弱いほど、株式相場は上昇する」と予想した。
同氏はまた、債券投資や現金保有よりも株式投資の方が得策だと指摘。「ドルが弱ければ、株式相場がかなり大幅に上昇する可能性は高い」と説明し、ドル安は「資産価格にとって好都合だ」と語った。同氏は昨年10月にも米国株投資を推奨。その後、約70年ぶりとなる大幅な反発相場が到来した。
同氏はさらに、ドル安に対するヘッジとして貴金属などの資源の購入を推奨したほか、世界経済の成長ペースがリセッション(景気後退)前の水準に戻ることはないとの考えを示した。
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