9月2日12時50分配信 ロイター
<米金融機関めぐる懸念相次ぐ、「恐怖指数」が1カ月半ぶり高水準へ急伸>
前日海外市場では、米系金融機関をめぐるうわさや懸念が相次いだことが、米株の大幅下落や円の上昇につながった。米投資ファンドのサーベラス・キャピタル・マネジメント[CBS.UL]傘下のヘッジファンドがデフォルトに陥るリスクがあるとのうわさや、経営難に陥っている米金融サービスのCITグループ<CIT.N>が一部債券の利払いを延期したこと、サンフォード・C・バーンスタインが米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)<AIG.N>の投資判断をアンダーパフォームに引き下げて目標株価を10ドルとしたことなどが背景。市場筋によると、そのほかにも一部金融機関の経営不安を指摘するうわさがあったという。
サーベラスは前日、傘下のヘッジファンド「サーベラス・パートナーズLP」と「サーベラス・インターナショナルLP」で合計47億7000万ドルの解約請求があったことを明らかにしたが、市場の「うわさはまったくの事実無根だ」(マネジングディレクターのティム・プライス氏)と否定した。
しかし、市場に浮上した数多くの観測や懸念を背景に、株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は12.1%急上昇し、7月13日以来1カ月半ぶり高水準を更新。為替市場でも、投資家のリスク回避姿勢が高まるとの見方からドルと円に上昇圧力がかかり、主要通貨に対するドルの値動きを示すドル指数は78.943と8月19日以来2週間ぶり水準へ上昇した。
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