6月14日8時22分配信 ロイター
[レッチェ(イタリア) 13日 ロイター] 12─13日に開かれた主要8カ国(G8)財務相会合では、為替相場や国債利回りなどについてほとんど言及がなかったのに対し、原油・商品価格動向については明確な懸念が示された。
フランスのラガルド経済財務雇用相はG8終了後に記者団に対し、各国財務相は原油や石油製品市場のボラティリティを抑える対策が必要だとの考えを示したと述べた。原油などの価格は今年になって、景気回復が需要を喚起するとの見方から大幅に上昇している。
同相は「われわれは国際通貨基金(IMF)と証券監督者国際機構(IOSCO)に対し、国際エネルギー機関(IEA)と協力し、原油市場に関する少なくとも監視手法や、おそらく規制の方法を提案するよう要請した」と述べた。
また各国財務相は「産油国と消費国の双方に対する、昨年みられたような過度にボラティリティーが高くなる状況を避けるための提案」が必要だと述べた。
G8財務相は、商品価格のボラティリティーが高いことは、各国で出始めた景気回復の兆しに水をさす可能性があるとの警戒感を示している。会合後に発表された声明で「商品価格の過度なボラティリティーは成長へのリスクとなる」とし「世界的な商品市場の透明性と機能を高めるための措置を検討する」とした。
商品価格はここ数カ月上昇を続けている。2月末以来、スズ価格は35%、トウモロコシ・小麦・大豆価格は約25%、原油価格は約75%、それぞれ上昇している。
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