2009年2月22日日曜日

NY金(20日):急伸、金融不安で安全資産買い-1000ドル突破

2月20日(ブルームバーグ):ニューヨーク金先物相場はほぼ1年ぶりに1オンス=1000ドルを突破。株価の続落と景気後退の深刻化を背景に投資家の不安が高まり、価値保存手段として金に対する需要が高まった。

世界的に株安が広がる中、2008年初来、株価は54%下落している。景気後退が深刻化し、企業の利益を損なうとの懸念が強まっていることが背景。政府が利下げを実施し、景気対策に数兆ドルを費やす中、投資家はインフレ・ヘッジとして金投資に向かっている。金需要の高まりとともに、金連動型ETF(上場投資信託)の金保有量は過去最大に膨らんでいる。

商品調査会社ロジック・アドバイザーズ(ニュージャージー州)のパートナー、ウィリアム・オニール氏は「金融システムの混乱に対する懸念が広まっており、これが世界中の市場を圧迫している」と指摘。「悪材料が重なり、安全資産として金の需要が強まっている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物相場4月限は前日比25.70ドル(2.6%)高い1オンス=1002.20ドルで終了した。一時は昨年3月18日以来の高値である1オンス= 1007.70ドルまで上昇した。金先物は、2008年に相場が上昇した唯一の金属先物であり、2000年以来毎年相場が上昇している。年初来では 13%値上がりしている。

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