2010年4月4日日曜日

ECBの最後の6カ月物オペは応札が低調、焦点は7月に移行

[フランクフルト 31日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は31日、最後の6カ月物オペを全額供給方式で実施し、178億7600万ユーロ(240億ドル)を供給した。
 アナリストは平均で700億ユーロの応札を予想しており、実際の応札額はこれを大きく下回った。アナリストは今回の結果により、焦点は4420億ユーロの1年物オペが期落ちを迎える7月に移ると指摘している。

 ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)のエコノミスト、ジェームズ・ニクソン氏は「市場には潤沢な流動性がまだあるため、この結果でどうというわけではない。銀行がより予防的措置をとっていないというだけだ」と述べた。

 その上で「 市場の重大な懸念は、7月に12カ月オペの期限が到来した際の状況だ。ECBの流動性への需要に構造的な低下が起こり得る。(短期金融市場の流動性の)余剰がほとんど一夜で消える可能性がある。そうなれば短期金利に強力な上昇圧力が掛かる」との見方を示した。

 ECBは金融危機に対応して導入した流動性支援措置を解除しつつあり、今回のオペは民間金融機関がECBのオペで6カ月物資金を確保する最後の機会だった。

 ECBの潤沢な資金供給により、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)は過去最低水準をつけた。

 今回のオペに参加した銀行は62行と、これまでの6カ月物オペから大幅に増加したが、前年の1年物オペには1121行が参加している。

 このオペの固定金利は期落ちまでの6カ月間、ECBの週次オペ金利に連動する。従ってもしECBがこの間に利上げや利下げを行えば、銀行のコストは現在の1.0%の過去最低水準から変動することになるが、エコノミストはそうしたことはないと予想している。

 ECBはこの日、3カ月物オペも実施したが供給額は20億ユーロを若干上回る水準にとどまった。


【バサラ男の独り言】
7~8月に大きな節目が来ると云われていますが、7月の12カ月オペ期限到来前に情報を察知できるか否かが成否の別れ目です。

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