2012年1月17日火曜日

フィッチ:ギリシャは支払い不能、デフォルトへ-3月20日償還できず

1月17日(ブルームバーグ):格付け会社フィッチ・レーティングスのマネジングディレクター、エドワード・パーカー氏は17日、ギリシャは支払い不能に陥っておりデフォルト(債務不履行)するとの見通しを示した。

  同氏はストックホルムでインタビューに応じ、ギリシャが3月20日に期限を迎える145億ユーロ(約1兆4200億円)の国債を償還できる可能性は低いとの見方を示した。債務減免で民間部門と合意すれば、フィッチの基準でデフォルトに相当するとも述べた。

  「いわゆる民間部門関与(PSI)は当社の規則では明らかにデフォルトだ。従ってギリシャのデフォルトが実際に起こっても驚きはない。どちらにせよ、デフォルトは比較的早い時期に起こると考えている」と語った。

  また、欧州債務危機は「長引く」公算が大きいとも述べた。

モルガンS:今年の金相場は上昇へ、銅は供給不足で「選好される」

1月17日(ブルームバーグ):モルガン・スタンレーは、金相場が今年上昇し、非鉄金属では銅が最も選好される可能性があるとの見方を示した。投資需要が金の価格を押し上げる一方、銅については供給不足が好材料になるとみている。

  メルボルン在勤のアナリスト、ピーター・リチャードソン氏とジョエル・クレーン氏は17日のリポートで、金相場の平均が1オンス当たり1845ドルになるとの見通しを示した。これは従来予想を16%下回るものの、ロンドン時間午前5時28分(日本時間午後2時28分)現在の現物価格1657.98ドルを上回る。

  銅相場の平均については1ポンド当たり3.70ドル(1トン当たり8157ドル)と、従来予想を3%下回るとみている。鉛やニッケル、アルミニウム、亜鉛については供給過剰を理由に弱気な見方をしている。

  ゴールドマン・サックス・グループは、銅と金に加えアルミや亜鉛についても強気な見方をしている。モルガン・スタンレーは世界の鉱工業生産の今年の伸び率について、4.78%と昨年の5.3%から鈍化すると予想。債務危機に伴いドイツやフランス、イタリアの製造業の縮小が見込まれるためとしている。

  アナリストらは「商品市場は今年、引き続き、欧州のリセッション(景気後退)と中国のハードランディングという2つのマクロリスクに直面する」と指摘。「ドル相場の上昇が続けば、さらなる逆風となる可能性がある」との見方を示した。