2009年10月23日金曜日

インドの金需要:祭りシーズン中も「不振」-最高値で輸入減少か

10月22日(ブルームバーグ):インド金市場協会のアンジャニ・シンハ会長は22日、金相場が過去最高水準にあるなか、世界最大の金消費国であるインドの金販売がディワーリー(灯明の祭り)の休暇シーズン中、「不振」だったことを明らかにし、同国の輸入が減少するとの見通しを示した。

  シンハ氏は香港でインタビューに応じ、10-12月(第4四半期)のインドの金輸入は約50トンと、四半期ベースの平均である100-120トンを下回ると予想。「需要は上向いておらず、インド人たちは実際には宝飾品を売却している」と述べた。

  インド最大の宝飾品生産・輸出会社、ラジェッシュ・エクスポーツは7日、金相場が過去最高水準にあるため例年は堅調な祭りシーズンの販売が「打撃を受ける」との見方を示していた。

  インド最大の金現物取引所、ナショナル・スポット取引所の責任者でもあるシンハ氏は「輸入は大幅に落ち込むだろう」と指摘。「多くの宝飾品が売却され、再利用される見込みだ」と語った。

  金現物相場は14日に最高値の1オンス当たり1070.80ドルに達した。

ランドが主要・新興国通貨の中で最大の下げ-相場固定との報道受け

10月22日(ブルームバーグ):22日の外国為替市場で、南アフリカ共和国の通貨ランドが主要・新興国通貨の中で最大の下げを演じた。同国の金融通信社「Sake24」がこの日、同国政府がランド相場を「固定」させる計画だと報じたことに反応した。政府はこうした計画はないとしている。

ヨハネスブルク時間午前10時27分(日本時間午後5時27分)現在、ランドはドルに対し前日比1.2%安の1ドル=7.5045ランド。これは日中の取引としては5日以来の安値で、下落率はブルームバーグがまとめる26の新興市場通貨と16の主要通貨の中で最大。

Sake24は、パテル経済開発相がランド安定のための為替レート固定を含めた経済政策の「抜本的」な修正を準備していると伝えた。情報源は明示していない。

同相の報道官、ズベイダ・ヤッファー氏は電話インタビューでこの報道について、「全く根拠はない」と言明した。

ジム・ロジャーズ氏:大連商品取引所の成長戦略に「興奮」-顧問に

10月22日(ブルームバーグ):著名投資家のジム・ロジャーズ氏が中国の大連商品取引所の上級顧問に就任した。就任の理由について、同取引所の成長への取り組みに「興奮」していると語った。

  ロジャーズ氏は22日、大連からの電話インタビューで「中国は通貨や経済を開放すれば世界の商品取引の中心になると期待している。3カ所の取引所すべてに強い魅力を感じるが、大連の取り組みには興奮している」と述べた。

  ロジャーズ氏は、上海先物取引所や鄭州商品取引所とも協議したことを明らかにし、中国に滞在するなら大連に住みたいと語った。同氏は投資会社ロジャーズ・ホールディングス(シンガポール)の会長を務める。

  大連商品取引所は21日の電子メールで、ロジャーズ氏が「上級顧問」に就任したと発表した。同取引所は1-6月(上期)の出来高から見て中国最大の商品デリバティブ(金融派生商品)取引所。大豆や大豆油、パーム油、大豆ミールなどの取引を行っている。同取引所の劉興強社長は12日のインタビューで、出来高拡大を目指しエネルギーや原料炭、生牛の先物を導入する可能性を示唆した。