2008年9月28日日曜日

米下院が大筋合意 金融安定化法案、28日中に正式発表へ

7000億ドル(約75兆円)を投じて金融機関から不良資産を買い取る金融安定化法案について協議していたポールソン米財務長官とペロシ下院議長(民主)ら議会幹部は28日未明、記者会見し、大筋合意したことを明らかにした。東京などアジア市場の週明けの取引が始まる前の同日中に正式発表する見通しだ。 法案は、米国発の金融危機の拡大阻止が目的で、議会側の反発で難航していた巨額の公的資金による救済が動き出す。 政府と議会側は27日夜から協議を続けていたが、終了後の会見で、ペロシ議長は「われわれは大きく前進した」と表明。リード民主党上院院内総務も「28日中に発表できるはずだ」と語った。 法案には、制度を利用した金融機関の経営責任を明確化するため、経営者の報酬制限を設けることや、政府が買い取った不良資産を処理する際に生じる国民負担を穴埋めする仕組みが盛り込まれるもようだ。 米政府は今月19日に法案を発表したが、「税金による金融機関救済」との批判が相次ぎ、与党の共和党下院議員団が対案を提出するなど、法案化に向けた協議が難航していた。