2009年6月13日土曜日

FX取引規制、円のボラティリティ上昇につながる-JPモルガン

6月12日(ブルームバーグ):米JPモルガン・チェースは12 日、外貨を売買する外国為替証拠金取引(FX取引)の「証拠金倍率」に上限を設定する規制が実施されると、円相場は「過剰な上昇局面」に直面し、一段と不安定になる可能性があるとの見方を示した。

金融庁の5月29日の発表によると、証拠金倍率の上限設定は2010 年夏に50倍、11年夏をめどに25倍と段階的に強化する方針だ。JPモルガンは調査を引用し、この規制により借り入れ資金を元手とする通貨取引は半減するだろうと指摘した。

JPモルガンのアナリストらは、12日付のリポートで、レバレッジ規制はFX取引からの大量の資金引き揚げを引き起こしかねないと指摘し、そうなればボラティリティが高まり、円が過剰に押し上げられる動きにつながるとの見方を示した。

2009年6月8日月曜日

PIMCOグロス氏:5月の住宅ローン債比率は08年6月来の低水準

6月8日(ブルームバーグ):米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で世界最大の債券ファンド「PIMCOトータル・リターン・ファンド」を運用するビル・グロス氏は5月に、同ファンドの住宅ローン証券の比率を2008年6月以来の低水準に引き下げた。

PIMCOがウェブサイトに8日掲載した資料によると、同ファンド資産中の住宅ローン証券比率は61%と、4月の64%から低下した。

米投資家ソロス氏が中国経済に“賛辞”「国際的な影響力増大」

6月8日20時20分配信 産経新聞

 【上海=河崎真澄】8日付の中国紙、第一財経日報などによると、米著名投資家のジョージ・ソロス氏は7日、上海市内の復旦大学で講演し、個人的な見方としながらも、「中国の国際的な影響力は多くの人の予想よりも速いペースで増大する」と述べ、金融危機下で相対的に存在感を高めている中国経済に注目していることを明らかにした。

 中国政府による総額4兆元(約58兆円)の景気刺激策について、「景気浮揚に奏功しており、十分でない場合も中国政府は追加策を導入し、融資枠の提供や海外投資促進などを通して輸出を拡大するだろう」とも述べた。その上で「中国は国際社会や市場で主要な地位を占める国になる」などと“賛辞”を送って、中国を最大限、持ち上げた。

 またソロス氏は、「政府が要請すれば銀行が貸し出しを増加させる中国の金融制度が、景気後退(リセッション)から早期に抜け出す手段になっている」と指摘。中国独自の金融制度が世界から隔離されている点や、銀行部門への政府関与が大きいことが、結果的に中国経済の早期回復に結びつくと分析した。

 だが、ソロス氏の発言は、政府が強制力を行使する“計画経済型”の政策を肯定したとも受け止められ、自由主義信奉者で知られる同氏の真意をめぐって論議を呼びそうだ。

 一方、中国の株式や不動産市場の動向については、「今後の先行きが不透明で、自分の全資産を(中国市場の)株式などにつぎ込むほど楽観的ではない」と述べた。