2011年4月5日火曜日

福島原発問題で揺れる東京電力、社債は日銀の購入対象に

4月5日(ブルームバーグ):東日本大震災を端にした福島第一原子力発電所の放射能漏れ問題で揺れる東京電力の社債は、日本銀行が6日に実施する入札で購入対象になる見通しだ。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。

  入札に参加する金融機関が日銀へ提出した売却希望の社債銘柄について、同行は5日、買い入れ可否の個別銘柄を回答。関係者によると、東電債は、買い入れ可能の銘柄に入っていたという。

  格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディーズ・ジャパンは、3月11日の東日本大震災をきっかけにした福島第一原発事故の影響を懸念して、東電を複数回に渡って格下げしている。

ムーディーズは東電の発行体格付を3月18日と31日に引き下げ、現行Baa1としている。S&Pは3月18日と4月1日に引き下げ、現在BBB+としている。ブルームバーグ・データによれば、東電が「トリプルB格」となったのは初めて。

  昨年10月28日に日銀が発表した社債の買い入れ基準では、格付けが「トリプルB格」相当以上で、残存期間が1-2年。また、「信用力その他に問題のないもの」としている。

ソロス氏:ユーロ圏向け恒久的救済枠組み、「欠陥」を内包している

4月5日(ブルームバーグ):米資産家ジョージ・ソロス氏はユーロ圏向けの恒久的な救済枠組みである欧州安定化メカニズム(ESM)に「欠陥」が内包されているとの見解を示した。5日パリでの発言。

金・銀の売上高が倍増か、原発危機などによる不透明感拡大で-米業者

4月4日(ブルームバーグ):米国の金・銀ディーラー大手、アメリカン・プレシャスメタルズ・エクスチェンジ(APME)は、今年の売上高が倍増する可能性があるとの見方を示した。金融不安やインフレ、日本の原発危機を受け個人投資家がヘッジ手段を求めていることが背景にある。

  APMEのマイケル・ヘインズ最高経営責任者(CEO)は4日、ニューヨークからの電話インタビューで、1オンス金貨や10オンスの銀地金などの商品の売上高は「このままのペースなら」年間最大1500万点に達するとの見通しを示した。昨年の出荷量は750万点。

  ヘインズ氏は「世界中でかなり広範囲にわたって大きな不透明感が広がっており、それでも今後何が起きるか考慮しきれていない」と指摘。「金に投資しようとする人がどんどん増えている。なぜなら、金は安全性が高いとされる投資先であり、インフレヘッジや保有資産の購買力を維持する手段になるからだ」との見方を示す。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のCOMEX部門の金相場は過去1年間に27%上昇し3月24日に過去最高値の1オンス当たり1448.60ドルに達した。2000年以降、金相場が5倍以上に高騰する一方、S&P500種株価指数は約1%の上昇率にとどまっている。

  COMEX部門の金先物6月限の4日終値は前週末比4.10ドル(0.3%)高の1オンス当たり1433ドル。銀先物相場5月限は76.2セント(2%)高の同38.494ドル。一時は38.62ドルと、中心限月としては1980年2月以来の高値に達した。過去1年間で2倍以上に上昇している。

ジェーン・バーキンさん、渋谷クラブクアトロで復興支援コンサート-UST配信も

渋谷クラブクアトロ(渋谷区宇田川町、TEL 03-3477-8750)で4月6日、女優・歌手・映画監督などで活躍するジェーン・バーキンさんが震災復興支援無料コンサート「Together for Japan」を開催する。

 東日本大震災を受け、「急きょ」来日を決めたバーキンさん。当日は7曲ほどを披露する予定のほか、女優の寺島しのぶさんや鶴田真由さん、作曲家・編曲家・ピアニストの中島ノブユキさん、シンガー・ソングライターでバンド「クラムボン」のボーカル・原田郁子さん、タブラ奏者のU-zhaanさん、マルチ弦楽器奏者の高田漣さんなどバーキンさんの呼びかけに賛同したアーティストたちによる音楽やポエトリーリーディング、ダンスパフォーマンスを行う予定。コンサートの様子はユーストリームで中継も行う。

 現在、Eメール(janebjapan@gmail.com)で観覧応募を受け付けている。名前と同伴者(1人のみ)の有無などを記載し応募。応募多数の場合は抽選となり、当選者には5日20時ごろを目安に当選番号を通知する。応募受け付けは5日16時まで。

 当日、会場では義援金箱を用意し、集まった寄付金は国際NGO「世界の医療団」(本部=フランス・パリ)を通じて被災地復興のために使われる。開場18時、開演19時(当選番号と入場整理券の引き換えは16時~)。別途ドリンク代500円が必要。