2011年8月31日水曜日

「BYDはバフェットのお荷物になる?」株価暴落で=中国紙

サーチナ 8月31日(水)12時1分配信

 リストラ騒動が起きているBYD(01211)。その背景には業績不振がある。2011年1―6月は実に90%近い減益となっている。2010年度から始まった業績のしたすべりに歯止めがかからない状況だ。それに応じて、株価も急落している。「BYDはバフェットのお荷物になる?」として、中国の各メディアが報じている。

 BYD株(H株)は09年10月に90香港ドル近くをつけた。その後一気に急落して、直近の2011年8月30日の終値は15.46香港ドル。高値をつけたのにはいくつかの要因があるが、08年9月に米著名投資家のウォーレン・バフェット氏(の傘下企業)の株主入りが大きい。

 08年9月、金融危機の発生とともに、BYD株も急落、バフェット氏のBYD購入単価は7―8香港ドル、総額で18香港ドル(約2.3億米ドル)とされている。直近では、バンク・オブ・アメリカに対する50億ドル規模の出資が有名であり、モルガン、GEなど過去の大型投資案件と比べると、BYDへの投資はバフェット氏にとって小規模だ。しかし、一時株価は出資時と比べて10倍以上に跳ね上がったため、資産価値は30億米ドル近くに膨れ上がったことになる。

 それが現在では、まだ出資時を下回ったわけではないが、株価は見る影もなく急落している。2010年9月、バフェット氏は訪中したが、その時「BYDは私にとって正しい選択だ」と明言していた。当時の株価状況は、8月下旬から50香港ドルを下回る状況が見られたものの、その後上昇し、9月後半には60香港ドルをうかがう状況だった。高値よりも下がったが、現在から見ればまだ数倍の水準にあった頃。現在でも「正しい選択だ」と明言できるかどうかは定かではない。

 市場観測によれば、バフェット氏が近々、BYD株を売却する可能性は低いという。ただし、放出しないために支払うことになるものもろの代価の試算について、数十億米ドル規模の損失との見積もりも出ている。どちらにしろ、昨今の株価の暴落に少なくないショックを受けているのは想像に難くない。

資産家ロス氏:アイルランドは欧州債務危機から最初に立ち直る

8月30日(ブルームバーグ):投資会社WLロスのウィルバー・ロス会長は、ユーロ圏でソブリン債危機から最初に立ち直るのはアイルランドだと予想した。歳出削減への積極的な取り組みを理由に挙げた。

  ロス氏はラジオ番組「ブルームバーグ・サーベイランス」でトム・キーン、ケン・プレウィット両司会者のインタビューに答え、アイルランドは「困難な状況にしっかり耐えた」とし、危機を乗り切れば「根本的な優位性は損なわれない」と述べた。

  WLロスを含む5社は、同国の銀行最大手、アイルランド銀行の株式の34.9%を取得することで合意している。

  ロス氏は、アイルランドの強みは欧州で最低の法人税率と教育水準の高い若年労働力、整備された運輸・通信インフラだと説明。再び「ケルトの虎」として返り咲くだろうとした上で、「同国に多額の投資を行っている」と話した。また、欧州は「問題がより深刻」なためディストレスト資産への投資家にとって米国よりも魅力が大きいと指摘した。