2010年2月13日土曜日

ギリシャはリーマンにならない、国債保有を拡大-ブラックロック

2月12日(ブルームバーグ):世界最大の資産運用会社、米ブラックロックは、ギリシャ国債の保有を拡大した。欧州連合(EU)が同国をデフォルト(債務不履行)させることはないと見込んでいるためだ。ギリシャはパパンドレウ首相の下で欧州最悪の財政赤字の削減に取り組んでいる。

  格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングス、ムーディーズ・インベスターズ・サービスがギリシャの信用格付けを昨年12月に引き下げた後も、ブラックロックはギリシャ国債を、ベンチマークよりも投資配分を大きくする「オーバーウエート」にしている。

  ブラックロックの欧州債券部門共同責任者、マイケル・クラウツバーガー氏(ロンドン在勤)は、EU首脳が11日にギリシャの財政再建への支援を表明した後に、この戦略を「当面」続けると語った。

  同氏は、EUは「リーマン・ブラザーズ型の危機が起こることを座視しないだろう。市場は欧州での政府デフォルトが差し迫っているかのように懸念しているが、欧州は結束しているため、そのような事態にはならない」と述べた。

  ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS)が共同で算出するブルームバーグ・EFFAS指数によると、ギリシャ国債の年初来のリターン(投資収益率)はマイナス0.76%と、構成銘柄中でポルトガルに次ぐ低パフォーマンス。これに対してオーストリアはプラス1.98%で最良となっている。

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