2010年4月4日日曜日

フォードのボルボ売却は「一石三鳥」、米政府の本当の狙いとは?―中国

4月1日5時26分配信 Record China

2010年3月30日、米フォード・モーターが傘下のボルボ・カーズを中国の自動車メーカー・ジーリー(吉利汽車)に売却したのは、米国による「一石三鳥」の策略だったとする記事が、中国のニュースサイト・環球網の掲示板に掲載された。以下はその概略。

米フォードが18億ドルでジーリーにボルボを売却した。これは欧州連合(EU)の勢力を弱めようとする米国の巧妙な策略だ。今回の売却劇では、米国、ボルボ社員、ジーリーの李書福(リー・シューフー)会長、そして中国政府のいずれも満面の笑みを浮かべているだろう。だが、その裏で「ドイツ」だけが浮かない顔をしている。

中国はなぜボルボを欲しがったのか?中国では役人の公用車といえばベンツかアウディのドイツ車だが、出費が大きいので国産の高級車で代用したいと考えていた。だが、国産メーカーの成長は芳しくない。海外メーカーの買収計画も立てたが、売り手がなかなか見つからなかった。そこへ、まさかの世界不況がやって来る。中国政府はボルボ売却の知らせに飛び付いた。だが、政府が表立って行動することはできない。そこで、李会長を代理人に仕立て上げたのだ。

だが、実はフォードはボルボを売却しなければならないほど経営状態は悪くなかった。それなのに、なぜこの時期に売却を決めたのか?これは米政府の策略に他ならない。米自動車メーカーは日本、ドイツとの競争に負け、勢いを失っていた。そこで、米政府は両者を陥れようと策を練ったのだ。まずは、トヨタのリコール問題で日本を打ち負かすことに成功。残るはドイツだけとなった。

ドイツをやり込めることは米国の対EU戦略の重要な一歩。経済が安定しているドイツ以外、米国が脅威に感じている国はない。ドイツを潰せばEU全体が瓦解するのは時間の問題だ。ドイツ経済の柱といえば、自動車産業。まずは、ダイムラーのわいろ問題で攻撃に出た。だが、これはドイツメーカーの名声に傷を付けるだけで終わってしまった。

そこで、第2弾は「釜底の薪を抽(ぬ)く」作戦だ。ドイツメーカーの最大の得意先である中国がベンツやアウディを買わなくなったらどうなるか。中国がボルボを得ることで役人の公用車が全てボルボ車になるとしたら、ドイツにとって大きな痛手となるだろう。そして、米国の次なるターゲットは経済基盤が脆弱なスペイン、ポルトガルなどの「PIGS4か国」。全てが成功すれば、ドルの地位はあと50年は安泰だろう。

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