2009年12月8日火曜日

チューダーのジョーンズ氏:金を保有するのは今-インフレ懸念で

10月29日(ブルームバーグ):ポール・チューダー・ジョーンズ氏率いるヘッジファンド会社チューダー・インベストメントは投資家向け書簡で、金を保有すべきときは今だと指摘した。インフレ加速や上場投資信託(ETF)を通じた購入の増加、金産出が停滞するなかで各国中央銀行の需要が伸びている点を理由に挙げた。

ブルームバーグ・ニュースが入手した今月15日付の書簡によると、ジョーンズ氏は「わたしはこれまで金の信奉者になったことはなかった」が、「金もほかの資産と同様、保有するのに適切な時がある。今がその時だ」と述べた。

事実上のゼロ金利政策や政府支出が貨幣価値を低下させ、インフレに拍車を掛けるとの懸念から、ニューヨーク金先物相場は年初来で18%上昇しており、今月14日には最高値1オンス=1072ドルを付けた。ファンドマネジャーのジョン・ポールソン氏は今年、金関連投資を増額しており、デービッド・アインホーン氏は1月、自ら率いるヘッジファンド、グリーンライト・キャピタル(運用資産50億ドル)の顧客に初めて金投資したことを明らかにしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は景気てこ入れを目指し、昨年12月以降、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標を0-0.25%に据え置いている。オバマ大統領は景気対策の財源として国債を増発しており、米国の市場性のある債務は過去最高の7兆100億ドルに達した。商務省が29日発表した2009年7-9月(第3四半期)国内総生産(GDP)は5四半期ぶりに増加した。

ジョーンズ氏の書簡は「インフレの高まりは金価格の上昇を示唆するものであり、FRBの対応が後手に回ると受け止められているときには特にそうだろう」と指摘。「金は割安のようだ。われわれの見方では、紙幣増発を考えると、金はその希少性から価値が高まるはずだ」と分析した。

チューダーの広報を担当するパトリック・クリフォード氏は書簡の内容を認めた。


【バサラ男の独り言】
 古いニュースですが著名人でこのタイミングを指摘したのは、この人とmr.wakabayasiだけと思います。

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