2009年3月3日火曜日

東京外為:ユーロ反発、RBA据え置きで豪ドルにつられ買い戻し優勢

3月3日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では、ユーロが約1週間ぶり安値から反発した。オーストラリア準備銀行(RBA)による予想外の政策金利据え置きを受け、対ドル、対円でオーストラリア・ドルの買い戻しが活発化したことが影響した。今週5日には欧州中央銀行(ECB)の定例理事会が予定されている。

  ユーロは対円で一時、1ユーロ=123円76銭まで上昇。朝方には2月24日以来の安値となる121円75銭までユーロが売られていた。

  ユーロ・ドルも1ユーロ=1.2675ドルと、朝方に付けた同19日以来の安値1.2539ドルから100ポイント以上ユーロが買い戻された。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の清水昭男グループマネジャーは、週後半に開かれる欧州の金融政策決定会合を前に、「市場はRBAの据え置き決定にやや不意を付かれた感じ。全般的にユーロの下押し圧力が強く、ポジションも若干ショート(ユーロの売り持ち)になっていたため、RBAの決定を受けてユーロの買い戻しが優勢になっている」と説明する。

         RBAが予想外の据え置き

  RBAは3日の政策決定会合で、政策金利である翌日物オフィシャル・キャッシュレートを3.25%で据え置いた。政策金利が変更されなかったのは過去7カ月間で初めて。ブルームバーグ・ニュースが事前にまとめたエコノミスト調査では、回答者18人中14人が少なくとも0.25ポイントの利下げを予想。据え置き予想は4人だけだった。

  豪ドルは朝方に対ドルでは約1カ月ぶり安値となる1豪ドル=0.62 ドル台後半まで下落していたが、1月の小売売上高が予想外の増加を示し、さらに正午すぎにRBAが据え置きを発表されると0.64ドル台前半まで買い戻しが進行。豪ドル・円も朝方付けた安値から1円50銭以上値を戻し、1豪ドル=62円台後半まで値を上げている。

  ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、ECBは5日の定例理事会で政策金利を0.5ポイント引き下げ、1.5%に設定する見通し。清水氏は、「現時点でECBの利下げ予想に変化はない」としながらも、RBAの据え置き決定が心理的な影響を与えるか可能性があると指摘する。

  豪ドルの反発を背景にポンドも上昇。エコノミスト調査では、イングランド銀行は5日の金融政策委員会(MPC)で政策金利を1%から 0.5%に引き下げるとの予想が大勢を占めている。

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